アイデン&ティティ みうらじゅん

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幅広く活躍する程よく力の抜けたおじさんのみうらじゅんの代表作のマンガ。

 

 

今から30年前に起こった第二次バンドブームを駆け抜けた架空のバンド、スピードウェイのギターボーカル中島を24歳から27歳まで回想を交えつつ描いている。この頃はイカすバンド天国、通称イカ天からたくさんの名バンドが生まれた。自分が好きなバンドの「たま」もこのムーブメントの一員だ。

 

バンドブームはこの時代で最強のメディアであるテレビが作り出した幻想であり、大人たちの金儲けのためのツールであった。数年で終わったバンドブームに主人公中島はホンモノのロックを追い求め、ボブディラン、ジョンレノンの姿に本当の愛とロックを見出し、自分の「アイデンティティ」を模索し、もがき続ける。

 

バンドは歌の上手さやギターのテクニックではないと思っている。歌にかける熱量がどれだけ届くかにあると考えている。その熱量は、もがき続けてた時間の結晶であり、バンドをどれだけ楽しんでいるかの表れなのかなと。

 

日々ロックが好きな人などにオススメしたい。